第565話 アマビエさん、不満で吠える

「……三十番目の顔は、我ながらよくできていたのに」

「もう覚えちゃいませんよ」


 アマビエさんはぶーぶーと吠えた。


「作業はしなくていいのか」

「必要数は持っていってもらいました。後は、人数が確定してからですね」


 ここの会場は予約制だが、残念なことに無断でキャンセルする人も一定数いる。終盤は、やってきた人数を看護師がカウントして、必要な数だけ希釈することになっていた。


「なんだかいい加減だな」

「アマビエさんに言われたくありませんよ」



【薬局あるある】

 無断キャンセルは現場の迷惑になるので必ず連絡をください……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る