第554話 アマビエさん、恥じらう

「そんな……はしたない」

「あんた、いついかなる時でも基本全裸でしょうがっ!!」


 思わず大声を出してしまった。


「どうしました?」


 調整室の外から、人の声がした。部屋と言っても簡単な間仕切りだけだから、声は筒抜けになっている。


 腕章をつけた市役所の人が、怪訝な顔をして入ってきた。


「大声は困りますよ。何があったんですか」

「逆に聞きますが、目の前のコレを見ても何も感じません?」


 僕が聞くと、市役所の人と、もう一人の薬剤師が首をかしげた。



【薬局あるある】

 ワクチン接種には、市役所の人も多大に協力してくれている。

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