第553話 アマビエさん、防護服を着る

「こんにちは。遅くなってすみません」

「この服、ヒモが後ろで結べないぞ」

「あ、こんにちは。今日もよろしくね」


 僕はにこやかに、今日の相棒に微笑みかけてから咳払いをした。


「……自己紹介の前に、ちょっとそこで防護服着てる人外に話があります」

「なんだヤクザ」

「何故僕より早く着いてるんですか?」

「タク(シー)で来た」


 チャリで来たようなノリで言い放ちやがった。


「そんなことより、このゴワゴワした服、何故こんなに着にくいのか教えてくれ」

「脱いでください。今すぐに」



【薬局あるある】

 緊急時はタクシーを利用することも。

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