「えーじぇんとアマビエ……なかなか良いではないか」

　ハサミの音がようやく止まった。事務の子が優しく、アマビエさんからハサミを回収する。

「味方はその悪アマビエさんと闘うことで、敵の攻撃パターンを学ぶことができます。すると、今度は本当の悪が来た時に、準備万全で闘うことができるんです」

「ほう」

「万全の守りの前に敵は去り、体の平和は守られる」

「アマビエ万歳……ということか。悪くない」

　ワクチンを称えるはずが、アマビエさんは自分に都合のいいところだけ覚えている。

【薬局あるある】

　相手の望む言葉を予測するのも大事。

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