第506話 【番外編】アマビエさん、クタベさんと意見が合う
「そうね。人の一生は短いんだもの。きっちりと出るべきところで抗議をしたら、後は忘れているくらいの気構えがいいわ」
珍しくクタベさんが、アマビエさんに賛同した。
「……もっと怒っているかと思ったぞ。クタベは医学にも造詣が深いと聞いていたからな」
「あら」
クタベさんは言葉を切る。それと同時に、彼女の全身から殺気が吹きだした。
霊獣のすさまじい圧に押されて、僕たちは一瞬息ができなくなった。わけもわからないまま、伏して謝りたいという衝動にかられる。
「クタベ、そのあたりで」
「あら、失礼」
クタベさんは緊張を解いた。
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