第505話 【番外編】アマビエさん、持論を語る
「は、はあ……」
「薬局長の言う通りのことをしていれば、必ず善良なものの怒りを買う。そうなったら、毒がたまっていくばかりだ」
いつも周囲に文句をいい、他人のささいな過ちをあげつらい、自分は違うのだと言って笑う者もいる。そういう人間を怒らせたところで、大した害はない。
しかし黙って成すべきことをこなし、義務を果たしている人間の怒りを買った場合は大変なことになる。大きな声をあげることはなくとも、実際に社会を支えているのは彼らだからだ。
「落ちていくのを笑って見ていればいいのよ。怒っている時間も、薬局長の人生は進むぞ」
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