第501話 【番外編】アマビエさん、踏んでしまう

 クタベさんが巨体を引きずる。アマビエさんが投げ出した足が、テレビのリモコンに当たった。華やかなゲームの画面が消え、眉間に深い溝を刻んだおじさんが映し出される。


「およ? 壊れたか?」

「違う違う。テレビ画面に切り替わっただけだから、気にしなくていいよ」


 ニュースをやっているらしく、辛気くさい声が機械からひっきりなしに聞こえてきた。


『それでは、今日も百人単位の感染者が出たということですか……』

『これだけでも驚くべきことですが、潜在的にはもっと感染者がいるかもしれません』

『検査が十分ではないということでしょうか』


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