第484話 【番外編】アマビエさん、走り続ける

 自由人たちが、センセイを振り切って全力で走り出したのだ。僕はソファに寝っ転がってため息をつく。


「みんな楽しそうだねえ」

「よく考えたら、ツッコミ役が誰もいませんでしたねえ……」


 クタベさんが分析する。その通りだった。


「センセイ、お気になさらず」

「ははは、いいんですよー。一位になって、格の違いを見せてさしあげます」


 センセイ、負けん気を燃やしている。まあ、マイペース軍団を前にしてはこのくらいのメンタルでないと勝てないだろう。


「あ、みっけ」


 妹はさっそく、ふらふらと飛んでいる妖精を網におさめていた。

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