第452話 【番外編】アマビエさん、肉から目を離さない

「これが甜面醤ベースの甘いタレです。まんべんなく塗ってから、肉をのせてください。薬味のネギや揚げワンタンは、お好みでどうぞ」

「ふむふむ」

「縦に並べておくと、あとから巻きやすいですよ」


 薬局長は言われたとおり、きっちり三種の具材を並べた。アマビエさんは、ネギと揚げワンタンには全く目をくれようとしない。


「きつめに巻いて、最後に下を折り返してください。そうすると、具がこぼれませんから」

「よし、できた」

「では……どうぞ!」


 薬局長は大きな口をあけ、巻物にかぶりついた。その顔が、すぐに満面の笑みに変わる。

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