第449話 【番外編】アマビエさん、無駄は嫌い

「肉が出るのか」

「そうですね。どちらも鳥ですが」


 ヘルシー重視のクタベさんらしい選び方だ。


「それでも肉である」

「あれ、でも……北京ダックって皮だけ食べるんだよね?」


 妹の不用意な発言で、アマビエさんの顔が凍り付いた。


「皮……だけ?」

「うん。お肉はちょっとだけで……後はどうするんだっけ」

「勿体ない!! 不作に見舞われるがいい!!」


 アマビエさん、怒りのあまり顔を真っ赤にしている。どしんと足を踏み鳴らすので、僕は慌てて止めた。


「アマビエさん、大丈夫。今はそうでもないですよ」


 センセイが切られた北京ダックを持ってきた。

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