第448話 【番外編】アマビエさん、気をつけて

「漁師さんの分は、残してあげてくださいね……」

「善処する」


 アマビエさんは手をはたきながら言った。


「おかわりください」


 その横で、事務の子が空になった皿をつき出す。


「いいのかな。まだ次もあるよ?」

「大丈夫です! 私の胃袋、空いてますよ」


 薬局長が戸惑いながら、皿を事務の子に渡した。彼女はそれはそれは嬉しそうに受け取り、あっという間に平らげる。


「なんか『食べる』っていうより『消える』って表現を使いたくなるねえ」

「良きかな良きかな」


 センセイがにこにこしながら言ったところで前菜が無事片付き、メインが姿を現す。

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