第413話 【番外編】アマビエさん、落ち着かない

「ふしゅー」


 アマビエさんはオブジェを威嚇している。妖怪と勘違いしているようだ。


「動かないと分かっていても……気になるわね」


 普段は冷静なクタベさんも、眉間に皺を寄せている。独特のオーラがあるのだ。


「そうですか? 慣れたら花瓶とかと一緒ですよ」


 センセイはそうつぶやきながら、なにやら高そうな革張りのカタログを持ってきた。


「なんですか、これ」

「ケータリングのカタログです。この中から選べば、管理人さんが手配してくれるんで。好きなのどうぞ」


 和食、洋食、中華にエスニック。様々なジャンルの店がメニューを競っていた。

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