「別にあんなに嫌がることでも、ないと思いますけどねえ」

「全くだ。この状況で、あいつだけが能天気すぎるぞ」

　人外たちがそろって舌打ちをした。僕と事務の子は、目を合わせてため息をつく。

「……ですねえ」

「こんな感じですから」

　ウイルスの感染拡大防止のために、みんなできるだけ受診を控えている。状態が安定している人は数ヶ月の処方をすでにもらっており、来るのは検査など、どうしてもと医師が判断した人たちばかりだ。

　結果、薬局に来る患者数は激減している。

【薬局あるある】時代と疾患の要請をうけて、受診のあり方も変化していく。

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