第371話 アマビエさん、どこまで知ってる?

「薬局長が有給とれちゃうくらいだもんなあ……」


 僕が頼りないせいで、薬局長に休んでもらうことができていなかった。しかし最近は、午後に頻繁に有給を入れてもらっている。今日二人きりなのも、そのせいだ。


「寂しいですし、時間が経つのが遅いですう……」


 事務の子がぼやく。


「おや、私もお役御免ですかね。せっかく慣れたのに、口惜しく感じます」

「すぐにどうこうはならないと思いますけど……電話受信もありますから」

「デンワジュシン?」


 アマビコさんが首をかしげた。


【薬局あるある】管理職の有給、いつも捨てることになりがち。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る