第307話 【番外編】アマビエさん、センター死守

「わかればよい」


 アマビエさんはふんぞり返った。社長がこっそり、肩をすくめてみせる。


「しかし、アマビエ以外にも色々いるもんだねえ。その子たちは、どうやって生活してるんだろう」


 社長に聞かれて、僕は首をかしげた。


「アマビコさんはほんとに急に来て急に去っていきますね。クタベさんは人に化けられるので、普通にアパート住まいですよ」


 妖怪としては、二体ともおかしなことはない。こんな豪邸に居候しているアマビエさんが異様なのだ。


「……どうやって出会ったんですか?」

「いやあ。俺はばあちゃんから引き継いだだけだから」

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