第301話 【番外編】アマビエさん、バリバリバリ

「時間を無駄にしないんですね……」

「そうだよ。俺にとっては、やりたいことだらけでさ。仮に百歳まで生きたとしても、全然足りないね」

「バリバリバリ」

「でも、もう十分成功してるのに」

「まだまだだよ。バーチャルや愛玩ロボットの世界には伸びしろがあるから、次はそっちをやろうかな」

「はえー、すごいですねえ」

「バリバリバリ」


 いい話をしているのに、アマビエさんがせんべいを囓る音がうるさい。


「アマビエ、そろそろ着くよ」

「バリ」

「噛む音で返事しないでください」

「ん」


 ようやく車が止まった。僕たちは降りて、周囲の光景に驚く。

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