第293話 【番外編】アマビエさん、さらなる敵

「さ、怖い機械から離れて改札通りましょ」

「試練じゃ……試練じゃ……」


 アマビエさんの前に、新たな敵モンスターが立ちはだかる。無愛想な顔をした、自動改札だ。


「今回は人とか出てきませんから。切符を入れるだけです」


 僕は先頭に立ち、改札を抜けた。


「食われたアアアアア」

「紙だけですよ! 落ち着いて!!」


 妹たちが後ろから励ましても、アマビエさんは顔面蒼白で固まっている。仕方無い、あまり使いたくなかったが最後の手段だ。


「アマビコさんやクタベさんは、そんなに怖がらないと思いますよ」

「!」


 アマビエさんの顔に、生気が戻った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る