第261話 アマビエさん、大人しく聞いて……ない

「あらゆる知識を持ち、中国皇帝に指導をつけたという記録がある。勿論、人語も完璧に理解しているぞ」

「それはすごい」

「皇帝が授けられた知識に従い、邪を遠ざけたことから厄除けの象徴でもある」


 アマビエさんとは経歴が桁違いである。こちらは、海岸から現れて役人を脅しただけだ。


「じゃあ、仲良くすれば無敵ですねえ」

「いや、最終的には覇権を握りたいと思っています」

「黒い」


 神獣、野望もでかい。


「ぐるるる」


 唸るアマビエさんをちらっと見てから、アマビコさんが言った。


【薬局あるある】たまに「なんでここに?」という経歴の人がいる。


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