第246話 アマビエさん、眉間に皺

「あ……」


 僕の心に、不安がよぎった。出て行く前、アマビエさんは明らかに眉間に皺を寄せていたからだ。


 続けて、アマビコさんもやってくる。その背後には、アマビエさんがいて何やらけしかけていた。


「うむ」


 アマビコさんもすぐ外に出た。人外たちは顔をつきあわせて、なにやら会話をしている。


(犬猿の仲なのに、どうして……?)


 僕が窓の外を見ていると、向こうも気付いた。「頑張れ」と言わんばかりに、アマビコさんが両拳を握る。


(な、何が起きるんだ……?)


 この時の僕は、まだ知るよしもなかった。


【薬局あるある】変化は、いつも突然。

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