第247話 アマビエさん、わかっていた

「パートさん、やめるって」


 衝撃の事実が伝えられたのは、翌朝になってからだった。


「えええええ!?」

「まだ、一日しか経ってないですよ」


 固まっている事務の子が、哀れでならない。あんなに一生懸命教えていたのに。


「ご主人に反対されたし、まだ子供も小さいから自信ないって」

「そんなの、応募する前に考えなさいよ。脳味噌ついてないんかい」


 事務の子が復活し、怒りの炎を吐き始めた。そこへ、アマビエさんとアマビコさんが入ってくる。


「見えてましたか」


 僕が言うと、両雄はうなずいた。


【薬局あるある】辞める人は本当にいきなり辞める。

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