第241話 アマビエさん、聞きまくる

「確かに、週二はねえ……なかなか仕事覚えてもらえなさそう」


 事務の子からも待ったがかかり、僕は肩を落とした。


「私は年が近い方が気楽なんですけど。この子、週五で入れるみたいだし」


 事務の子は二十代の応募者を押している。確かに勤務時間が長く確保できるのは、ありがたい話だった。しかし、薬局長は眉間に皺を寄せる。


「新卒ならいいけど、二十代後半だからね……結婚・出産でやめちゃうことがあるからなあ。人員ギリギリの今、入れるのは賛成しない」


 今までの経験があるからこその一言だった。



【薬局あるある】長所ばかりの人など来ない。

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