第222話 アマビエさん、張り切る

「お願いしますよ。アマビエさんに頼んでよかった」

「うおおおおおお」


 ダンディな微笑みをうけたアマビエさんは、全速力で薬局を飛び出していく。途中で事故にあわなきゃいいが、と僕は思った。


「タウン誌にもいくつか広告を出すよ。面接になったら調剤室も見てもらうから、綺麗にしておいて」

「わかりました」

「それとね。君にも意見を聞くから、来た人を見ておいてね。一緒に働きたいかどうか、よく考えて」


 完全に蚊帳の外だと思っていた僕は、驚いた。


【薬局あるある】どうせ汚れるのだが、最初くらいは綺麗な姿を見せておきたい。

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