第221話 アマビエさん、落胆する

「アマビエさんは顔が広そうだから、知り合いに声をかけてほしいんです。優先的に面接しますから」

「ぶーぶー」


 自分が選ばれると思っていたのだろう。アマビエさんからブーイングが飛んだ。


「アマビエさん。医療事務は、保険や請求を勉強しないといけないんですよ。これ、全部やる気あります?」


 僕が保険一覧を見せてあげると、アマビエさんはすぐに閉じた。


「できなくはないが、全くやる気がしない」

「そうでしょうね」

「わかった。社長にも声をかけておく」


 心強いサポートを得て、薬局長が微笑んだ。


【薬局あるある】採用は口コミが一番。

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