第216話 【番外編】アマビエさん、大富豪

「ああ、そうか。僕はこういう者です」


 イケメンはさっと名刺をくれた。そこには、僕でも知っているSNSサービスの名前が書いてある。


「一応、運営の社長」

「きええええええええ!!」


 僕の感情が限界を超えた。イケメンかつ金持ち。天は、やすやすと人に二物を与えるのである。


「……アマビエの保護者ってとこかな。こいつ、金持ってたでしょ?」

「ええ」

「それ、俺からの金。まだ一杯あるんだけど、妖怪は謙虚だね。ほとんど使わないよ」


 庶民から見ると十分豪遊しているように見えたが、まだまだ序の口らしい。どれだけもらっているんだ。

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