第215話 【番外編】アマビエさん、夢の中

「わあ、俳優さんみたい」

「こっち向いて!」

「攻めのモデルにいいですね」


 女性陣が反応した。それに対して僕は、自分との違いに立ちつくすばかりだ。


 背は僕より頭ひとつ高く、胴を圧倒するほど足が長い。きっと、座ったら座高が同じくらいになるのだろう。そして、顔面のパーツはどれもが美しく整えられ、最適な場所に配置されていた。


(僕もこんな外見だったら、人生違ってたかなあ……)


 心の中から嫉妬心がわき上がってきて、ちりちり身を焼く。それを悟られないように、僕はあえて自分から話しかけた。


「アマビエさんとは、どういう……」

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