第207話 【番外編】アマビエさん、肉を焼く

「いいじゃないか。それに、好きな物は後から食べた方が美味しいし」

「信じられない。最初に食べた方が絶対いいって。お腹減ってるんだし」


 思い出した。兄妹でも、この感覚は絶対に合わないのだ。


「私、外食じゃ好きなものしか頼まないから。お二人とも健康的ですね」

「普段気を付けてるならいいんじゃない? 私、外食の時しか野菜食べない」


 四者四様の食生活であった。


「今は切った野菜も売っている。ポン酢とか……」


 アマビコさんは一番やばいと判断したセンセイに、野菜の食べ方を説く。アマビエさんは、我関せずで神戸牛の肉片を見つめていた。

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