第206話 【番外編】アマビエさん、料理に興奮

 しばし外を見ながら待っていると、続々と料理が運ばれてきた。テーブルの上が埋まり、アマビエさんの目が輝いてくる。


「宴だ」

「宴だねえ」


 カレーだけは卓に乗り切らないので、二杯だけ最初に運んでもらった。全員の料理がそろったところで、妹が音頭をとる。


「では! 今日はみなさん、ご参加ありがとうございました。いただきまーす!!」

「いただきまーす」


 銘々、自分が注文した料理にかぶりつく。僕は小鉢の野菜ごま和えからだ。


「お兄ちゃん、野菜好きだったっけ」

「いや。血糖値の上昇が穏やかになるから」

「……理屈っぽいなあ」

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