第205話 【番外編】アマビエさん、カレーも食べたい

「あれは朝に、ご飯を三合食べた後なんです」


 意外な答えに、僕は目を見開いた。


「そ……そうなんだ……」

「カレーとはなんぞや?」


 さっそくアマビエさんが興味を示す。


「じゃあちょっと食べてみる?」

「アマビエがやるなら、俺も」

「じゃあ、取り皿二個お願いしよう」


 事務の子はその通り注文した。職員が何度か確認したのも、やむを得まい。


「私は漢方薬膳粥で」


 センセイは渋いチョイスをした。


「……そちらも五つですか?」


 完全に疑われている。


「いや、この子以外は全部一つずつで」

「かしこまりました」


 オーダーは通った。後は待つだけである。

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