第184話 【番外編】アマビエさん、歌う

 気の長い話だが、商売繁盛するなら施設も文句はなかろう。


 しばらくつかっていると、良い感じに体が温まってきた。


「ああああああ」

「僕、洗い場にいますね」


 小声で歌い(?)続けるアマビエさんを置いて、体を洗いに行った。シャンプー、トリートメント、ボディーソープと必要なものはそろっている。使い捨てのボディタオルもあるのがありがたい。


(昔は髪の毛を洗ってる時、背後に何かいそうで怖かったんだよな)


 特に怖いテレビを見た後など、ざわざわする思いを抑えきれなかったものだ。


 すすぎを終えて顔を上げると、鏡に青い顔が映っていた。

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