第158話 アマビエさん、ご自慢

 アマビエさんはいそいそと容器に水をためる。


「混ぜていいか?」

「はい、どうぞ」


 こぼさずに水を入れきったアマビエさんは誇らしげだった。


「これでお湯は完成か。錠剤を入れればいいのだな?」

「はい。アマビコさん、試しに何個か入れてみてください」


 アマビコさんは指示に従う。錠剤はお湯の中でゆらゆらとたゆたい、お風呂に入っているようだった。


「気持ちよさそうですねえ」

「人間は風呂が好きだな」


 人外たちは、理解できないという風に顔をしかめた。


【薬局あるある】実際は患者さんが自宅で行うため、薬局でこの光景を見ることはない。

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