第152話 アマビエさん、安心する

「はははは、たわけ。匠の技ってやつを見せてやろう」


 アマビコさんが、横から乳棒を奪い取った。別の角度から、的確な一撃が放たれる。


 錠剤が飛んだ。


「…………」

「ほれ見たことか」

「あの、僕の話を聞いてください」


 肩を落とす人外たちに向かって、僕は手を振った。


「この錠剤はツルツルしてますから、そのまま叩いたら滑って飛びますよ」

「つまりどのくらい入るかは運ということだな!」

「違います」


 そんなロシアンルーレットみたいなことをしてたまるか。


「ちゃんと方法があるんですよ」


【薬局あるある】失敗した時は、やり方を変えてみよう。


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