第151話 アマビエさん、大胆に!

「じゃあ、吸い込んでも大丈夫な胃薬でやってみましょう」

「わーい」

「待て、お前だけにやらせてたまるか!」


 結局、アマビコさんも参戦してきた。


「えーと、まずは錠剤をばらして鉢に入れてください」

「うむ」


 アマビエさんもアマビコさんも、ここはすんなりこなす。


「じゃあ次に……」

「潰す!」


 アマビエさんが乳棒を振り上げる。僕はあっ、と声が漏れたがもう遅かった。ばちん、と軽快な音をたてて鉢の中の錠剤がはじけ飛ぶ。


「……たまやあ」


 アマビエさんが壊れた。



【薬局あるある】錠剤バチーンは、新人の頃に誰もが通る道。

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