第150話 アマビエさん、目を輝かせる

 アマビコさんの指摘は鋭かった。


「そういう場合は、別のものに変えるのか?」

「それも選択肢ですね。同じ成分で粉が発売されていれば、切り替えることもあります」

「なるほどな」

「ご理解いただけて幸いです」


 アマビコさんは優等生だ。しかしアマビエさんは説明の途中から、他所を見ている。


「アマビエさん?」

「やってみたい」

「本能に忠実だな、貴様!」


 アマビエさんの両手が、すでにわきわきと動いている。


「薬局長お」

「乳鉢、余ってるからいいよ。期限切れの薬もあったよね?」


【薬局あるある】剤形違いは、あるとありがたいお助けアイテム。

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