第145話 アマビエさん、連れができた

「年を取るとそうなるな」


 アマビコさんがうなずく。


「本当にそれだけかな?」

「お前にはわかっているのか」

「それはヤクザから説明させよう」

「ズルいぞ!」


 アマビエさん、完全に楽しんでいる。


「若くても、チューブを使っている人の場合は潰しますよ。錠剤のままじゃ、管を通りませんからね」

「そういうことだ」

「絶対分かってなかっただろ! ゴホッ」


 気色ばんだアマビコさんが、咳き込む。


「空気がぴりぴりするな」

「薬のせいですね。マスク……は無理か」


 アマビコさんには、耳がない。


【薬局あるある】吸い込むと、ひどい目にあう薬がある。

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