第118話 【番外編】アマビエさん、逃げられない

「やっぱり試練なんだ」


 アマビエさんがこぼした悲鳴は、無視された。


「ここまで来たら覚悟決めましょう」

「くそお」


 肩を落とした僕たちを、女性陣はエレベーターに押し込んだ。強い、全く敵わない。


 受付で訪問者登録をした。住所と氏名を書くのだが、アマビエさんのが地味に気になる。


「アマビエさん、住所って……」


 ものすごい勢いで、紙を隠された。しかし、なにやら書いていたのは確かだ。


「シューズとウェアはレンタルできるから、着替えてきてお兄ちゃん」


 アマビエさんはどうするのだろうと思っていたら、当然のように女性陣についていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る