第116話 【番外編】アマビエさん、放置

「驚くことないじゃん。普通だよ、普通」

「でもなあ……事務職だよ、二人とも。鍛える必要ないだろ」

「甘いですね、お兄さん」


 今まで黙っていたセンセイが、眼鏡をあげた。


「私たちが何よりも愛する物、わかりますか?」

「二次創作」

「はい。それには、大きなイベントがつきものです」


 同人誌即売会、というやつだ。行ったことはないが、戦利品を抱えた妹の姿は何度も見ている。


「ここは強者が集う、古戦場なのです」

「そんな話、初めて聞いたけど……」

「どんな会場でやってるか、お見せしましょう」


 センセイの出してきた写真を見て、僕は驚いた。

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