第112話 アマビエさん、闘志を燃やす

「いいじゃないですか、両方頑張るってことで。どっちもありがたい存在ですよ」

「ぐるるる」

「がるるる」

「お待ちのアマビコさん」

「呼ばれましたよ。行って行って」


 僕と薬局長は手分けして人外の投薬を済ませた。


「今回は命拾いしたな」

「お前がな」

「もう二度と会わんぞ」


 お互い捨て台詞を残して去っていった。


「はあ、びっくりした」

「でもあの二人、処方日数同じなんだよねえ……」

「ということは」

「また会うねえ」


 僕はその時のことを想像して、生唾をのんだ。


【薬局あるある】狙ってるのかと思うほど、同じ日に来る人がいる。

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