第90話 【番外編】アマビエさん、天にも昇る
アマビエさんは急にそわそわし、髪を整えだした。
「いいですよ、その角度……ちょっと、顎を上げて」
「うむ」
「振り向いてみましょう」
「こうか?」
「腰をひねってみたり」
「ふんっ」
完全に、自分たちだけの世界に入っている。
「楽しそうだねえ」
「うん」
「お兄ちゃんからメールもらった時は、何かと思ったけどさ」
「すまん」
確かに、今見るとひどい文面だ。
「アマビエさんを描くんだ、今すぐに……」
「その時は必要だと思ってたんだよ」
僕は頭をかいた。
「センセイがすぐ食いついたから良かったけどさあ」
妹は何故か、友達をセンセイと呼ぶ。
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