第91話 【番外編】アマビエさん、輝く

「よく知ってたな、アマビエさんのこと」

「妖怪とか伝承は、アニメや漫画に欠かせないからね。読み込むうちに詳しくなったみたいよ」


 センセイはプロの漫画家ではない。プロの作品を元に想像を膨らませたブツ──いわゆる二次創作の大家である。彼女の大胆な作品は評価が高く、「壁サークル」と呼ばれているそうな。


「それだけ売れてるなら忙しいんじゃないか、と思って言わなかったわけだが」

「言いたくなることがあった?」

「うん」


 勇気を出してよかった。素晴らしい出来映えになるに違いない。僕は隣の会話を聞きながら、微笑みを浮かべていた。

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