第88話 【番外編】アマビエさん、オタクに会う

「どこへ連れていこうというのだ」

「すみませんね、呼び出して。妹と、彼女の連れが待ってます」

「ヤクザの妹?」


 いぶかしがるアマビエさんを連れて、駅前のファーストフード店に入った。甘い炭酸飲料を頼んで待つ。


「すいてるな」

「普段はもっと一杯なんですよ。今、いろいろと自粛でしょ」

「人間というのは不便だな。アマビエが守ってやろう」

「まあ、それもありがたいんですが別の理由でして」

「なに?」


 アマビエさんが首をかしげたところで、足音がした。


「あ、ホントにいる……」

「ふわああああ……」


 好奇心で目を輝かせた、女二人組だ。

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