第87話 アマビエさん、侮れない

 ビールと餃子とチョコレートが大好きな怠け妖怪だと思っていたが、全く違った。僕は自らの不明を悔いる。


「そんな……僕らのために……!」


 僕はこの時誓った。本気で、アマビエ様を描いてくれる人を探そうと。人知れず働いている、こういう存在こそヒーローだ。


「……ちなみに、気に入らない相手には病原菌を噴射することもできたり」

「え」

「できなかったり」

「どっちなんですか!?」


 アマビエさんは不気味に口をあけた。やはり、人間が操れる相手ではないのである。



【薬局あるある】目立たないところで動いてくれている人への感謝を忘れずに。

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