第46話 アマビエさん、暗算する

「じゃあ、この日数で作りますね」

「待って」


急に薬局長が現れた。


「残ってる薬はいくつありました?」

「どちらも六十くらいだった」


アマビエさんは、器用に指を折ってみせた。


「一日三錠飲むとして、六十なら二十日くらい……いつもの七十日にちょっと足りませんが、それでもいいですか?」

「困る」

「では、少し長めにしておきましょう。先生に聞きます」


アマビエさんの眉間に皺が寄ったが、薬局長のとりなしですぐに消える。


【薬局あるある】調節しすぎて足りなくなってしまっては困るので、少しだけ余裕を持たせるのがおすすめ。

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