第35話 アマビエさん、嘆息する

 翌日病院にかけると、一発で通じた。


「あー、前回と同じ七十日にしといて」

「ありがとうございます」


 雑な回答に腹立たしさを覚えながら、僕は電話を切った。


「眉間に皺が入ってるよ」


 薬局長に指摘される。


「なんだかなあ」

「わかるよ。聞いたら不機嫌になる医者もいる。でも、やらないと患者さんが困るからね」

「……そうですね」


 気を取り直し、アマビエさんの薬を作った。


「間の抜けたことだな」


 アマビエさんは、事情を聞いてため息をつく。


【薬局あるある】疑義照会で不機嫌になるドクターへ。こっちも聞かなくて済むならそれが一番です。

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