「今回の先生は不機嫌にならないからよかったですよ」

「指摘で機嫌を損ねるのか。いい大人が」

「タイミングが悪いとね。悪意で言ってるわけじゃないんですけど」

「お前の言い方が悪いという可能性もあるが」

　アマビエさんは僕を見つめた後、ふっと笑った。

「必要な仕事をしているのだ。自信を持て」

「……はい」

「医者には、私の方からも念を押そう」

「疑義照会のくだりは言わないでくださいよ。僕の愚痴ですから」

「うむ。頑張れよ」

　アマビエさんは軽い足取りで帰っていった。

【薬局あるある】ちゃんと照会すれば、患者さんは感謝してくれる。

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