第21話 アマビエさん、文字を読む

「これを見れば分かるのか」

「同じものはありませんからね。よく一包化するものは刻印も覚えてますよ」

「でも、わかりにくいですよね」

「白ばっかりだと特になあ」

「というわけで、刻印も変わってきてます」


いいところを見せたい僕は、錠剤を見せびらかした。


「薬の名前が書いてあるんです。見やすいですよね」

「正直、全部これにして欲しいくらいだなあ。チェックの手間が大幅に減る」


薬局長の同意を得て、僕は自信を取り戻す。


「それは大事か?」

「大事ですよ。一包化は時間かかりますから」


【薬局あるある】白い錠剤ばかりの一包化監査=地獄。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る