第6話 アマビエさん、やはり謎

「早くお腹の調子を戻しましょう」

「その通り」

「消化剤は一日三回、食後すぐ。胃を動かす薬も同じ回数ですが、食前です。一回一錠です」

「わかった」

「合わないと眠気や発疹が出たりしますから、その時は連絡ください。六五〇円いただきます」


アマビエさんは髪の毛の中から硬貨を出してきた。その金はどこから……というのは、聞いてはいけない。保険証の出所も。


「お大事にー」


アマビエさんが姿を消すと、事務の子が話しかけてきた。


「今のは……人……ですか?」

「アマビエさんだよ」


【薬局あるある】知らない方がいいこともある。

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