第5話 アマビエさん、偉大

「なんで、そんな無茶を……」

「衆生のためである」

「え?」

「客が来なければ、病気でなくても店主は死ぬ」


その言葉を聞いて、僕ははっとした。確かに最近は自粛自粛とかしましく、イベントのキャンセルも相次いでいる。飲食業界へのダメージは深刻だろう。


「それを少しでも和らげるために……?」

「うむ」

「素晴らしい心がけですね! みんな喜びますよ」

「フフフ」


アマビエさんは、誇らしげに胸を張った。


【薬局あるある】一見常識外のことを言われても、そこには理由がある。相手の話をよく聞いてみると、意外な結論に辿りつけることも。

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