第4話 アマビエさん、やらかす

「……わかりましたよ。もっと絵が上手い子に頼んでみます」

「びくとりー」

「で、今日は消化剤と胃腸を動かす薬が出てますが」


勝利を祝う人外に対して、僕はささやかな抵抗を試みる。もう、本題に切り込んでしまうのだ。


「どうされました?」

「ちょっと食べたら、お腹の調子が。原因は分からない」

「まあ、人間の食べ物ですからね……アマビエさんには合わないかも。具体的に覚えてます?」

「焼き鳥とビールと餃子」

「がっつりいきましたね」

「それを十件はしご」

「食べ過ぎです」


【薬局あるある】「ちょっと」を信用してはならない時がある。

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