第20話 疑いの発言
次の日から杏様とたっくんと3人で勉強会?が始まった。
とは言っても筆記試験では無いため、基礎的知識から応用知識までを身につけさせ戦闘を有利に運べるよう色んなシチュエーションに合わせての対応などを教えた。
相手が精霊使いの場合。
聖獣使いにとって精霊使いの相手というのは非常に厄介な相手になるためまず最初の聖獣の召喚の時点で勝敗が決まることが多い。
精霊使いは詠唱が必要ない場合が多いため、召喚の詠唱を必要とする聖獣使いによっては不利になる。
それを踏まえて、精霊使いを倒すには、弱点を見つける必要がある。
「はい!ここで問題!!授業では教えてくれないけど、精霊使いの弱点とはなんでしょーか!!」
「分からない。」
「即答!まぁそうだよね…知られてたら逆にびっくりだもん。」
「せーかいは、魔法を使うとその後数秒だけインターバルとして魔法が使えなくなる!と同時に消費した霊力分次の攻撃は弱くなる!で〜す!」
「たっくん!!それ俺が説明するところ!」
「えへっ。」
「も〜。てことで、精霊使いが相手の場合、攻撃をさせまくるか、攻撃されて直ぐに反撃、って手が倒す秘訣になる。まぁ、反撃する前に攻撃を避けることが一番大事だけどね。」
「あ、あと、精霊使いによっては、インターバルがほとんど無い人もいるんだよね〜。例えば会長とかねぇ。化け物だよ。」
「まぁ、あの人は特別だからね。」
「とか言って新もインターバル3秒とか鬼だよねぇ。」
「新と拓はどっちが強いんだ?」
「嫌な質問するねぇ杏。もちろん新だよー。」
「ギリギリね。俺の方がインターバル短いのにほぼ互角なんだよねぇ。」
「でもまだ1回も勝ったことないんだよ。」
「そうか。なら、俺は拓に勝てるかもしれないな。」
「え?」
「お?宣戦布告じゃん。やる?」
確かに新と杏様は1度戦った時ほぼ互角で引き分けに終わった。
この世界では1度も戦ってないのになぜ…
俺は杏様のこの発言で疑いが積もった。
もしかしてこの人は…
俺はこの時考えることに必死で杏様がこちらを見て笑っていたことには気づかなかった。
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