第7話 めんどくさい

「君はこんなことはしないと思ってましたが、やはりまだまだ子供というわけですね。やるなと言われるとやりたくなっちゃうアレですか?」


絶賛怒られてます。

正直すっごいめんどくさい。


怒られている間にこの人の説明文を思い出す。


確か、寮長で唯一の精霊使いだった気がする。


このゲームでは日本で魔法が使える世界線の話だが、戦争が起こる。

この人のルートはどう頑張っても、必ず戦争が起こる。

かなり大規模の…。

そして、新はその戦争に巻き込まれた時、この人の盾にされ死ぬ。


かなり酷かった気がする…。


結末を知っている俺としては必ず避けたいルートナンバーワンでもある。


その為にはこの人と杏様を近づける訳にはいかなくなる。



「聞いてるんですか!?」


色々と考えていると、目の前に相当お怒りの紅秋さんの顔が目の前にあった。


「聞いてます!聞いてます!」


「だいたい君はいつもはもっと知的で大人しかったでしょう!!」


ループかよ!

ほんとに抜け出せないこのお説教ループ。


「あ!!そういえば、今日転校生の部屋に呼ばれてたんでした!すみませーん!時間がギリギリなのでまた明日!!」


強行突破…しかないよね!


「ちょっと、新君!!待ちなさい!!」


部屋を出て走って去っていった俺を1歩出遅れて追いかけようとしている紅秋さんを尻目に颯爽と逃げた。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る